引越しは、専門の業者を利用して家具や家電の運び込みをしてもらうことを差し引いても、非常に体力を必要とする作業になります。

働き盛りの男性の単身引越しや、協力者の多いファミリー向け引越しでは体力面というのはあまり心配がありません。
しかし、老夫婦などのシニア世代ではどうでしょうか。

重いものはもちろん運ぶのも苦労しますし、荷造りや荷解きに関しても大変な労力を要します。
さらに、シニア世代によっては子どもの荷物や孫の荷物などがおいてあることもしばしば。
老夫婦ふたりきりの生活の中でも、ファミリー向けと変わらないほど多くの荷物がある場合もあります。

また、シニア世代の家庭によくあるのが仏壇や骨董品です。

特に仏壇は小さなタイプのものでも非常に高価ですし、運ぶのにも一苦労。
万が一傷がついてしまったり破損してしまったら…と考えると、非常に厄介ですよね。

そして宗派は地域によっても扱いが違ってくるのが仏壇です。
引越し業者は仏壇も運送してくれますが、他の家具・家電と同じような扱いとなってしまいます。
本来ならば仏壇を移動させることというのは、お寺の住職さんを招いてから魂を抜き、新居にて改めて魂を入れなおしてもらうという方法がとられていました。

現在でもこの方法は多くとられており、住職さんを招いたこの一連の作業は、お布施などの費用が必要となります。

シニア世代によくある高価な骨董品や美術品。
こういったものは、トラブル防止や引越し業者による紛失・盗難・破損などを防ぐためにもお客様自身で運ぶ必要がある場合も。

この基準も引越し業者によってさまざまなようですが、こういった貴重品や高価な家財に関しては別途保険に加入する必要があります。
保険金額も引越し業者によって違いますし、プラン内容もさまざまで幅広いニーズに応えていると言えます。

ただ保険に加入していない場合、万が一高価な家財が破損した場合にはまったく補償が受けられないのでご注意を。
申告をせずに通常の家財と同様に運ばれていた場合に破損や事故などが起きた場合にも、補償が受けられませんので加入しておきましょう。

以上のことを踏まえて、シニア世代の引越し費用の相場を見てみましょう。

家財の積み下ろしや運送はもちろんのこと、意外と体力の必要な荷造り・梱包・荷解きに関してもすべて引越し業者が行ってくれるプランが人気です。
こういったサービスがフルセットになっているプランは、10万円を越えることが多いようです。

それでも、自分の体力を要することなく荷物を引越しさせることができるということで人気の高いプランになっています。